超バージン!(1996年)
うちだ藤丸
(女子プロレスラブコメディ)
秋田書店 週刊少年チャンピオン連載
少年チャンピオンコミックス 全7巻

あらすじ

女性にめっぽう弱く近づくことさえもできない「先天性恋愛免疫不全症候群」の高校浪人生、花園一平。
しかし罰ゲームでやった女装で店のウェイトレスをしたところ、その病状が出てこない!
店の常連になった女の子、五十嵐りかに恋をし女装姿「いち子」として接近する一平。
甲斐あって仲良くなれるのだが、りかの職業は意外にも女子プロレスラーだった。
女子プロレスの世界に巻き込まれたり、親友時生との友情などを経て
一平は男の姿に戻り、りかとの恋を成就できるのか?!
週刊少年チャンピオンで連載されていた女子プロレスを主題とした漫画・・・と聞けば、
さも濃そうな血みどろ格闘漫画だと想像してしまいがちですがそうではあらず。
作者は女性、主題は美女装少年のラブコメというイメージとかけ離れた漫画。
女性作家らしい独特の繊細な美女装漫画に仕上がっており、なかなかの大穴漫画です!

美女装漫画として良いところ

好きな女の子と仲良くなりたいがために女装をするというありがちな設定ながら、
その美女装姿が恋する女の子よりも美人になってしまっているという面白みもあり、美女装漫画としては高レベルです。
当然押さえるべき美女装漫画のお約束「男にもてる」「正体を探られる」「男女変身ドタバタ」もアリ。
女子プロレスラーとしてリングに立つというカッ飛んだ話や、実は男だと知られても恋心が忘れられない男子レスラーなど
女性作家が描く少年漫画ならではの不思議に強引な設定が光ります。
なぜか男のフェロモンムンムンでいつも美女装少年に寄り添う親友時生は、女性作家の願望が少し出ているのでしょうか。(笑)

美女装漫画として悪いところ

美女装漫画としてはかなりの女装度なのですが、気になったのはラスト。
美女装漫画のラストはほぼ必ず「女装をやめて女の子と結ばれる」で、この漫画の場合もそうなのですが
かなり都合良く強引に引かれ会う2人が目に付きました。
男だということを偽り近づいていたことがヒロインにばれればヒロインの怒りも半端じゃないはずなのですが
「え?なんで許すの?」というほどあっけなく許してしまいます。美女装少年もたいした許して貰う努力もせずに。
美女装漫画のラストは「女装がばれる」→「ヒロイン怒り離れる」→「美女装少年努力」→「ヒロイン許しハッピーエンド!」
というパターンにはまりがちですが、逆にこれはしっかりと話作りをしないと粗が目立ってしまう結構重要な所だと思います。
「2人が愛し合っているから」という理由だけで納得するのはいささかつらいところがありますね。
たまには上記のパターン以外のエンディングも見てみたいと思うところもあります。
美女装度数85
(これはお話の面白さ度数ではなく
美女装漫画としての充実度です。)
これがあれば面白くなる?美女装漫画おもしろ10カ条
・美女装キャラはみんなに女性と思われている
・美女装キャラは必要以上に男子にモテモテ
・美女装キャラは美人でかなり有名になっている
・美女装キャラは身だけではなく心も女性に変わり始める
・美女装キャラの周りには正体を暴こうと敵がいっぱい
・美女装キャラは腕力は男並の強い子
・美女装キャラのサポート役に良き理解者がいる
・美女装キャラと男性主役の2人の怪しい関係がある
・美女装キャラが女性更衣室などにも堂々と入り込める
・美女装キャラは始めは嫌がっていても徐々に女装を受け入れ始める